Skeb(スケブ)の手数料の種類には、リクエスト手数料と出金手数料があります。
Skebの手数料に関して、分かりにくい点が多く、条件によってSkebの手数料は大きく異なっています。
Skebは他のイラスト系サービス(コミッションサイト)と比較し手数料が低い事とよく言われますが、機能面で他サービスと大きく異なっており、低いにはやはり理由が存在しています。
Skebと他サービスの違い、手数料の仕組みを知り、本当に自分の目的に合っているのか考えてみましょう。
Skebのリクエスト手数料は?手数料が低い仕組み
Skebのリクエスト手数料とは、他コミッションでいういわゆるシステム手数料(販売手数料)となります。
Skebは他コミッションと同様に決済システムとしてエスクロー決済を採用しています。
エスクロー決済とは、お金を支払うクライアント(依頼者・購入者)からお金を預かり、取引が終了後クリエイター(販売者)に報酬を渡す仕組みとなります。
報酬をクリエイターに渡す際、報酬から手数料を引きますが、この時の手数料をSkebではリクエスト手数料と呼んでいます。(他コミッションではシステム手数料、販売手数料と呼ぶ)
リクエスト手数料(販売手数料)は、取引額に手数料率をかけた金額となりますが、サイト毎に手数料率が異なっています。
以下Skebとコミッションサイトの手数料率の比較となります。
手数料率比較
サイト名 | 手数料 |
---|---|
Skeb | クリエイター:9.8%
クライアント:0% |
つなぐ | クリエイター:2.8% or 5.5%
クライアント:0% |
ランサーズ | クリエイター:16.5%
クライアント:5.5% 合計:22% |
ココナラ | クリエイター:22%
クライアント:5.5% 合計:27.5% |
シュフティ | クリエイター:10%
クライアント:0% |
ビズシーク | 販売者 10万までの部分:11% 10万1円以上の部分:5.5% 購入者:0% |
クラウディア | クリエイター 5万までの部分:15% 5万1円〜10万部分:10% 10万1円〜100万部分:5% 100万1円以上の部分:3% クライアント:0% |
SKIMA | クリエイター 2万まで:22% 2万1円〜5万:16% 5万1円以上:11% クライアント:0% |
クラウドワークス | クリエイター 10万までの部分:22% 10万1円〜20万部分:11% 20万1円以上の部分:5.5% クライアント:0% |
Skebのリクエスト手数料は通常9.8%ですが、以下の条件をみたせば手数料が下がります。
※以前は13.6%でしたが2021.8.1より9.8%に変更されています
リクエスト金額が3,000円以上であり、クリエイターの連携元のTwitterアカウントのプロフィールの説明欄またはURL欄に、SkebのURLを掲載している
上記の条件を満たし、さらにクリエイターが本人情報入力(本名・住所)を行っている
3,000円以上という条件は付きますが、上記をみたすことで、かなり手数料を下げることが可能となります。
手数料軽減条件を全て満たした場合、Skebの手数料よりも低い手数料はつなぐのみであり、いかにSkebの手数料が低いか分かるかと思います。
Skebが手数料を下げられる理由
つなぐを除きSkebが他コミッションサイトより手数料を低くできる理由は、積極的に広告を出していない事、社員が非常に少ないため人件費がかからない点、シンプルなシステム、また後述しますが高額な出金手数料があげられます。
(僕はSkebの中の人ではないため、コミッション運営者として予想される理由を書いています)
他コミッションサイトでは当然設置されている問い合わせもSkebには無く、個人のトラブル等は一切対応しない方針となります。
そもそもSkebは取引中にトラブルが発生しないようにするために、最小限のやりとりしか行う事ができません。
クライエントがリクエストを行い、それにクリエイターが応えるだけであり、途中のキャンセルや修正、質問といった一切のやり取りが禁止となっています。
こういった単純なシステムにより、開発費や管理費、人件費もそれほど必要としない事、また積極的な広告も出していない事や高額な出金手数料のため手数料が下げられます。
他コミッションが優れる点
Skebと異なり、他コミッションサイトではクライアントとクリエイターがメッセージ交換により細かい打ち合わせが可能、またキャンセルや追加支払い等にも柔軟に対応できます。
トラブルが生じた場合や分からない事があれば、問い合わせを行うことで解決することができます。
Skebと異なり他コミッションでは多機能と利用者へのフォローが充実していることからそれなりに手数料が高くなっています。
何故つなぐはSkebよりも手数料が低いか
コミッションサイトつなぐは、他のコミッションサイトが有する機能(エスクロー決済、スキル出品、メッセージ機能など)を全て備えているだけでは無く、Skebのような打ち合わせ禁止の機能も備えています。
またイラストレーターに人気のキャラ販売機能もあり、つなぐなら柔軟で幅広い販売方法が可能となっています。
さらに、問い合わせに関しても365日いつでも可能であり、問い合わせに対し平均回答時間は3時間以内と迅速に対応しています。
それにも関わらず条件等無くどんな価格でも手数料2.8%or 5.5%*と日本一の低手数料にできる理由は、利益をほぼ取っていないため、収益目的で運営していないためとなります。
※決済方法により異なり、購入者が支払方法として銀行振込を選択した場合、販売者が負担する手数料は2.8%となる(その他の決済では5.5%)
世の中に手数料を気にせず安全に決済できるサービスが無かったため、そういったサービスをクリエイター・クライアントに提供することを目指しつなぐを作りました。
そのため、日本一の低手数料で高機能なサービス提供しています。
運営に負担など一切ないため、サービスが終わると言った心配も不要です。
Skebの出金手数料は高い!注意点と軽減方法
クリエイターが得た報酬を受け取る際に銀行に振込申請をしますが、その時にかかる手数料が出金手数料(振込手数料)となります。
注意すべき点として、Skebが出金手数料を異常に高い設定としていることが挙げられます。
サイト名 | 振込手数料 |
---|---|
Skeb | 458円 |
つなぐ | 390円 |
ランサーズ | 楽天銀行110円
その他銀行550円 |
ココナラ | 3,000円以下160円
3,000円以下無料 |
シュフティ | 330円 |
ビズシーク | 楽天銀行110円
その他銀行550円 |
クラウディア | 300円 |
SKIMA | 262円 |
クラウドワークス | 楽天銀行100円
その他銀行500円 |
Skebの出金手数料は圧倒的に他サービスよりも負担が大きい
余談:手数料無料キャンペーンのからくり
Skebはリクエスト手数料無料キャンペーンを短期間で実施する場合がありますが、実はキャンペーンを実施したからといってSkebの収益が大きく減ることはありません。
運営者の目線で考えると、無料キャンペーンの狙いは、新規利用者の獲得やたまにしか使わない人を利用させることにあります。
実は、Skebのリクエスト手数料は低いものの、上記で説明したように報酬を受け取るために必要な出金手数料は非常に高いものとなっています。
Skebが運営するために必ず払う必要がある費用として決済代行業者に払う手数料があります。決済機能を利用するために、Skebは決済代行業者を利用していますが、その際に払う手数料が売り上げの約3%となります。
(どこのコミッションサイトもこの割合は同じです)
例えば1,0000円のリクエストが発生した場合、決済代行業者に300円の手数料を払う必要があります。
出金手数料に関して、Skebは1回の出金で約300円の利益を得ることができます。そのため、1,0000円以内の取引であれば決済代行業者に支払う手数料は300円以下となるため、赤字になることはないのです。
イラストの1回の取引で一番多い金額帯は4,000円~5,000円程ですので、損をすることは無いようになっています。
上記の理由もあり、手数料無料キャンペーンはSkebがよく使う安全に集客できる戦略の1つと言えます。
出金手数料の負担を軽減する方法
Skebのその他の手数料(ブーストなど)
Skeb利用時に必要となる手数料には、リクエスト手数料と出金手数料以外に、ブースト手数料と決済手数料(購入者が選ぶ支払い方法の違いで手数料が発生する)があります。
ブースト手数料
Skebや他コミッションサイトでは納品後に感謝の気持ちとして、クライアントが追加で報酬を渡すことが可能です。
他コミッションではおひねりやチップなど色々な言い方がありますが、Skebではブーストと呼びブーストは50円以上から可能となっています。
ブーストにも手数料か発生し手数料率は13.6%となっています。
他コミッションのブースト(おひねり、チップ)の手数料はシステム手数料(リクエスト手数料)と同じ割合であり、Skebはシステム手数料より高い金額の手数料が発生することに注意しましょう。
ブーストの相場は?
ブーストの相場ですが、義務ではないため必ず払う必要はありません。
ブーストする人は他コミッションでもそうですが2~3割程度となります。
金額も平均すると1,000円〜2,000円程度が多いです。(つなぐのおひねりのデータからもこのあたりが多いです)
決済別手数料(クライアント負担)
クライアント(購入者)側に発生する手数料として、決済方法の違いで手数料が発生する場合があります。
Skebは他コミッションと同様にクレジットカード決済が可能であり、この際にはクライアントに手数料の負担は発生しません。
しかし、2022年10月より事前にSkebポイントを購入することでSkebポイントを用いてコンビニ決済、銀行振込、Pay-easyの支払いが可能になりました。
他コミッションサイトでは事前にポイント購入という手続きをしなくてもコンビニ等で決済可能です。
恐らく審査が通らなかったためこういった手段で新しい決済方法をSkebは導入したと推定されます。
以下では、クレジットカード決済に次いで多く利用されるコンビニ決済の手数料について解説していきます。
コンビニ決済手数料
実はコンビニ決済が利用できるコミッションサイトは少なく、以下の3つほどしかありません。
サイト名 | コンビニ手数料 |
---|---|
Skeb | 220円 |
ココナラ | 150円 |
つなぐ | 160円 |
SKIMA | 200円 |
ここでもSkebが最も高く、ココナラが最安値となっていました。
しかし、コンビニ決済手数料はリクエスト手数料のように大きな金額とならない事からそこまで金額の高い低いを気にする事はないと思います。
ただしクライアントが負担する手数料となることだけ注意しておきましょう。
参考:Skebではコンビニ決済以外の手数料として銀行振込なら150円、Pay-easyなら170円の手数料がクライアントに発生します。
Skebの手数料まとめ
Skebの手数料は低いと言われますが、実は必ずしもそうではないことが分かったかと思います。
確かにつなぐに次いでリクエスト手数料は低いですが、出金手数料が非常に高いなど気をつけるべき点がいくつかあります。
本当に自分に適したサイトはどれなのか、どうすれば上手く収益を増やせるか考えることはとても大切です。
あとがき
Skebのサービスに関してかなり厳しく記載しましたが、日本にこれまでなかった新サービスを展開したSkebには敬意を表します。
シンプルで分かりやすいサービスを低手数料で展開している点、これまで常識であった相談機能を排除した点、手数料無料キャンペーン等の大胆な戦術など、目を見張るサービスだなといつも感じています。
今後もクリエイターの発展を助けるサービスを展開して頂ければと応援しています。
利用者の皆さんは、Skebのメリット・デメリットを理解し、より自分にあったサービスを利用し収益を上げて頂ければと思います。
当サービスが皆様のクリエイト活動を支える道具の一つとなれば幸いです。